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認知症の母と過ごす日々を記録するアプリ術:実践的な使い方と選び方

認知症の母との日々をより良くするために役立つ記録アプリの選び方と活用法を紹介。実体験を交えながら、使いやすく続けやすいアプリ術を解説します。

Mochi
#認知症 #介護 #記録アプリ

認知症の母と過ごす日々を記録するアプリ術:実践的な使い方と選び方

認知症の母との日々は、予測できない変化や新しい課題が多く、介護者としての負担やストレスも少なくありません。そんな中で、「日々の様子や症状を正確に記録し、情報を整理すること」は介護の質を高める大切なポイントです。この記事では、認知症介護に役立つ記録アプリの選び方から、効果的な活用法、さらに実際に使ってみて感じたメリットや工夫まで、具体的に紹介します。


なぜ認知症介護に記録アプリが必要なのか?

情報共有と症状把握が容易に

認知症は進行や症状が個人差が大きく、日々の変化を細かく把握することが治療やケアの質を左右します。紙のノートや手帳でも記録は可能ですが、以下のような課題があります。

  • 書き忘れや記録の抜け漏れが起きやすい
  • 複数の介護者間で情報共有がしづらい
  • 過去の記録を振り返るのに時間がかかる

一方、専用アプリを使えばスマホで手軽に記録でき、データが自動で整理されるため、情報共有や振り返りが格段に楽になります。

ストレス軽減と介護の質向上

介護者は多忙な中で多くの情報を管理しなければならず、記録が負担になることも。しかし、適切なアプリを使うことで、記録作業が習慣化しやすく、精神的な負担軽減にもつながります。結果的に、母の体調変化や行動の特徴を早期に察知でき、迅速な対応が可能になるのです。


認知症介護におすすめの記録アプリ選びのポイント

数多くの介護記録アプリが市場にありますが、認知症の母と過ごす日々に最適なものを選ぶために、以下のポイントを重視しましょう。

1. 使いやすさとシンプルな操作性

介護は体力的にも精神的にも負担が大きいため、操作が複雑なアプリは継続が難しくなります。タップや文字入力が簡単で、直感的に使えるインターフェースが理想です。

2. カスタマイズ性と記録項目の豊富さ

認知症の症状や行動、服薬、食事、排泄など多岐にわたる情報を記録できるか確認しましょう。また、自分に必要な項目だけを設定できるカスタマイズ性も使いやすさに直結します。

3. 共有機能の充実

家族や介護スタッフ、医療関係者と情報を共有できる機能はとても便利です。リアルタイムで状況を共有し、協力体制を築くことができます。

4. セキュリティとプライバシー対応

個人の健康情報を扱うため、データの安全性は重要です。暗号化やパスワード保護があるか、プライバシーポリシーが明確かを必ず確認しましょう。

5. 無料と有料のバランス

無料アプリは試しやすい反面、機能制限がある場合も。長期的に使うことを考え、必要な機能が揃った有料版も検討すると良いでしょう。


実際に使ってみた!おすすめ記録アプリの具体例

ここでは、私が認知症の母の介護で実際に使ったアプリを例に、特徴や活用ポイントを紹介します。

CareNote(ケアノート)

  • 特徴:シンプルで使いやすいインターフェース。食事、服薬、排泄、行動変化など幅広い記録項目がある。
  • 活用法:毎朝の母の体調チェックを習慣化し、変化をグラフで視覚的に把握。共有機能を使い、遠方に住む兄弟とも情報共有。
  • メリット:操作が簡単で、介護初心者でも続けやすい。無料版でも十分に使える。

みまもりAI

  • 特徴:見守り機能が充実し、カメラやセンサーと連携できる(対応機器が必要)。
  • 活用法:夜間の徘徊や転倒リスクを検知し、異変をリアルタイム通知。記録と連動して、介護負担軽減に役立てた。
  • メリット:介護負担を減らしつつ、安心感が得られる。

Carely(ケアリー)

  • 特徴:介護記録だけでなく、ケアプラン管理や介護報酬請求にも対応。専門職向けの機能も豊富。
  • 活用法:家族だけでなく、訪問介護スタッフとの連携に活用。記録データを活かして専門家のアドバイスを受けやすくなった。
  • メリット:幅広い機能で包括的なケア管理が可能。

続けやすい記録アプリ活用のコツ

1. 毎日のルーティンに組み込む

記録が続かない最大の理由は「時間がない」「面倒くさい」です。朝食後や夜のリラックスタイムなど、決まった時間に記録する習慣をつけましょう。私の場合、母との会話の合間にスマホで入力するスタイルに変えたことで継続できました。

2. 使いやすい言葉やメモを活用する

アプリの項目が難しい場合は、自由入力欄を活用し、自分が理解しやすい言葉で記録しましょう。後から見返したときに状況がイメージしやすくなります。

3. 定期的に振り返る時間を作る

記録したデータは「ただの情報」ではなく、介護のヒントになります。週に一度、母の様子を振り返り、変化や課題をチェックする時間を設けるのがおすすめです。

4. 家族や介護スタッフと情報共有

共有機能を活用し、介護に関わる人同士で情報を共有することで、緊急時の対応もスムーズになります。家族間での会話も増え、精神的な支えになります。


認知症介護の記録アプリ活用で得られる効果

  • 症状の早期発見
    日々の小さな変化に気づきやすくなり、医師への報告も具体的にできる。

  • 介護負担の軽減
    記録の効率化で時間を節約。精神的負担も減り、余裕を持ってケアできる。

  • 家族の安心感向上
    共有された情報で家族間の連携が強まり、孤独感や不安を軽減。

  • 医療・介護サービスの質向上
    具体的な記録をもとに専門家の適切なアドバイスや支援が受けやすくなる。


まとめ

認知症の母との日々を記録するアプリは、介護の質を高める強力なツールです。使いやすさや機能性、共有のしやすさをポイントに、自分たちの生活スタイルに合ったアプリを選びましょう。続けやすい工夫を取り入れ、記録を通じて母の変化をいち早く察知し、安心で質の高いケアを目指すことが大切です。

私自身、記録アプリを活用し始めてからは、母の体調変化に素早く対応できるようになり、家族間の連携もスムーズになりました。ぜひあなたの介護生活にも取り入れてみてください。


参考文献・リンク

  • 厚生労働省「認知症施策の現状と課題」
  • 日本認知症ケア学会「認知症ケアの記録と情報共有」
  • 各種介護記録アプリの公式サイト・レビュー

この記事が、認知症の母と向き合う皆さまの支えとなり、より良い介護生活の一助となれば幸いです。

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